ハードコンタクト
信濃町では、なぜハードコンタクトで矯正できるのか、その説明はされなかった。くどいようだが、医者に詳しい説明を求めるのはまだ憚られる時代だったのだ。仕組みを知ったのはネットが使えるようになり、自力で調べた。
普通のハードで良いと言われて、処方箋も貰わずにコンタクト販売店で購入。何度か作り直したのだが、そのたびに検眼師から「角膜を傷つけるような大怪我をしたことはありますか?」と聞かれた。円錐角膜だからこの状態なのだと説明しても「入れても大丈夫ですか?」と心配された。
それでも視力矯正に携わる人は「酷い乱視みたいなものだから眼鏡は使えない」ことは理解してくれたけれど、普通の人は「コンタクトでしか見えない」なんてわかっちゃくれない。
他人の病気を理解することは難しいのだ。