徒然な日々・零式

クラシックの演奏会を中心にあれこれと書いていきます。

der Grad

「品位(或いは品格)」。

人や事物にそなわっている気高さや上品さ。・・・と辞書にはある。

一頃「品格」という言葉がネットにあふれていたのだが、何せ本を読まない人も増えてきたようで、あのベストセラーはどこへ行ってしまったことやら。

しかし言葉は下火になろうとも、某GMSにおける客の品位は確実に下降している。客の分母の事情であるが、「団塊世代の女性」のマナーたるや、同性として恥ずかしいこと極まりない。

その有様は枚挙に暇がないほどであるが、その多くが夫婦で買い物に来ており、よくもまぁ連れが恥ずかしくないものだと思う。

私は婦人衣料部で働いている。当然試着がある。試着してそれをお買い上げ、それはありがたいことであるけれど、それをレジに持ってくるのに、裏返しであったり(つまりは脱いだまんま)、ボトムが脱いだそのままの形状だったり、そんな状態で持ってくるその神経はわからん。

試着にしてもだ、試着室も使わず、フェイスカバーも使わず、首周りを目一枚引っ張ってプルオーバーをかぶる。さすがに一言声をかけるけれど、

「だいじょうぶ、私、化粧してないから」

・・・首回り伸びてますが?もう売れませんが?

極めつきは試着したままレジに来て

「このまま来てくからタグ切って!」

・・・情けなくて涙が出ますわいな。

しかしそんな客に限って「接客に対して意識高い系」と自負しているらしく、すぐに「接客がなってない、とても不快です」などとクレームを上げるんである。

かしずかれたいならそれなりの店に行って欲しい。毎日毎日来店して、毎日同じ商品を試着して脱ぎ散らかし、でも底値になるまで待ち、しかしその時点ではすでにサイズ切れもあるのに他店を探せと言う。

それを「賢い主婦」などと称する雑誌もあるしな。

やってられん。