徒然な日々・零式

クラシックの演奏会を中心にあれこれと書いていきます。

旅するヴァイオリン vol.78 ~ 再開! ~(5/21)

前回の記事アップが昨年の9月。仕事があまりもハードで帰宅してから何もする気になれずに放置してしまった。あれから半年以上たち、仕事のシフトが変わり、いわゆる「放課後の時間」が多くなったので、また書こうかなと。

奇しくもコンサートのサブタイトルが「再開!」・・・って、これは私が勝手につけたら白井さんが「ちょうどいいから」と採用してくれたのだった。

頑張りますのでまたよろしく・・・って誰に言ってんだか(笑)。

ヴァイオリン:白井篤氏(NHK交響楽団
ピアノ:大越崇史氏

サブタイトルの意味するところは、白井さんのご事情でコンサートを半年近くお休みしていたからです。


ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第5番(ベートーヴェン)。

通称(かな?)「春」。白井さんの音を知っているならば容易に想像できる演奏であり、長年のファンである私はそれなりの回数を聴いているけれど、大越さんとは初めてでありまして、実に瑞々しい春でありました。そろそろ円熟期に入る白井さんが若いピアニストと合わせることで、いい意味で音が若くなり、勢いが出てくるような。この曲には「しなやか」という言葉が相応しいような気がしているけれど、切り口は様々だろう。

タンゴ・エチュード 第3番(ピアソラ)。

無伴奏の曲であり、初めて聴いた。本来はフルートの曲ですが、色々な楽器で演奏されている模様。私が思っているピアソラそのものって感じの曲だったんだど・・・その後に演奏される曲に意識が行っていたので、私の中でチョイと流れてしまった。

「ロード・ムービース」(ジョン・アダムス)。

アダムスは「ミニマル・ミュージック」の作曲家であり、つまりは現代音楽の人。私はゲンオン嫌いじゃない・・・むしろ好きな方だ。そしてミニマルといえばこの演奏会を思い出す。あの執拗なリフレインをあの夜はなかなか受け取ることができなかったのだが、そのときの私の心で変わるものが私にとってのゲンオンであるのだ。

しかしてここに演奏される音楽は、私にとっては思索であり、言霊であり、作曲者や演奏者の思惑には全く影響されないという、ある意味失礼な聴き方ではあるのだが。

今年の秋に、またお聴かせくれますよね・・・?

「3つのプレリュード(ガーシュゥイン/ハイフエッツ編)」。

白井さんはいつも私に「あまり予習しないでくださいね」と笑いながら仰るのだが、曲名をあまり覚えない私は、ついつい検索して私の神であるハイフエッツの演奏を見つけてしまった・・・これ、CD持ってる・・・よく聴いてる・・・でも、神と白井さんを比べたりはしません!白井さんは白井さんだもん。

エストレリータ(ポンセ)」(アンコール)。

小曲を十八番としたハイフエッツの演奏が思い出されてならなかったけれど、それこそ大越さんの若々しいピアノが、全く違う曲に仕上げてくれた。


ををっ!久々だけど、ちゃんと書けたぞっ!