徒然な日々・零式

クラシックの演奏会を中心にあれこれと書いていきます。

大野和士指揮 バルセロナ交響楽団(7/24)

リンク切れしていなければ、詳細はこちらにございます。

演奏は100%感性で聴く。それが私である。楽譜は大好きだけれど、それを見ながらやれ第何小節のアルペジオがどうの、やれ終楽章の和音がどうのなどとは言わないし、言うだけの知識もない。だから己の感性のままに演奏会の感想を書き散らすのであるが、何となく腑に落ちないとか、ひょっとしたら私はおかしいのか?と感じた時に、訪問するブログがいくつかあって、その一つが東条氏。

(何らかの理由でこのブログを読んでくれている人は、東条さんでわかると思うのでリンクなどは貼りません。)

とても低い次元レベルにて、東条氏の感じることと私の感じることには、似通ったところがあり、私自身の立ち位置を確認しているとも言えるだろう。

(レベルが低いのは私であり、東条氏は遙か上の次元の文章を書いていることは言うまでもない。)

そして、今宵の公演に関しても、果たしてあぁそうなのかと。

なぜ今年のこの時期に、この企画が組まれたのか、そしてなぜこのプログラミングであるのかは、プレトークで大野さんが説明してくれたので、違和感もなく演奏を聴く心持ちになって行けたのだが。

以下、東条氏のパクリではなく、私自身がホールにて感じたことを書いているとご了承下さい。

大野さんは「現代音楽」がお好きである。その理由の一つとして「作曲家自身からその曲について聞くことができる」と伺ったことがあり、常日頃「私というパイプを通して作曲家と演奏者がつながる。」と仰るその意と広義として同じだろうと思う。吉田兄弟ソリストに迎えてのサントコフスキーの曲はまさにそれであり、本来私はゲンオンは大好きなのだが…。

もう一度聴く機会があるので、また別の思いを持つかも知れないが、三味線という西洋音楽ではある意味「異質な音」を生かすために、他の楽器を犠牲にしているような気がした。

さて第九。

二楽章でホルンが変だなぁ…と感じ始めた。オペラがメインの長いツアーでもあり、お疲れモードかと思ったが、言っちゃあ何だかが、プロらしからぬリズム感の悪さである。これはどうしたものかと、ドキドキしてきたらば、第四楽章冒頭にて大事故発生。演奏を止めてもおかしくないほどの事故であったのだが、強引にドライブされてしまった・・・久々に見たよ・・・ドライブ。私の心が落ち着いたのは、低弦が奏で始めてオーボエが対旋律で応え始めたあたりだったかな。

では合唱。マエストロのかなりなドライブを目の当たりにして、引っ張られてしまったのか、こちらのかなりの迫力。でも怒鳴りすぎとは思わなかったけれどね。ソリストトゥーランドットとカラフがおりまして、歌唱は素晴らしかったけれど、ツアー中だからなのか、それともそれが彼らの常なのか、マイムがついているのはどうなんだろう。私にはわからない。

・・・とまぁ、こんなことしか書けないのは悲しいけれど、それでも私はあの御方の音楽が好きであり、感じ取るべき物は受け取ったと思う。


オーチャードホール 3階R1列2番)